定期的に届くメール
返信をするから帰ってくる
返さなかったら?
と思ってメールを止める
思ったとおり携帯はいっこうに鳴る気配がない
愛とか恋とか
そういう感情だけに動かされるには
私はもう若くない
情熱だけですべてを片付けられるなら
今の私はここにはいないだろう
そしてまた携帯を手に取る
嘘は書かない
だけど真実とも限らない
虚構
上辺だけの付き合いなら慣れている
その場しのぎの
薄っぺらい関係
この人ともそうなるのか、と
虚しさを感じる
どこかで未来を感じ取る
私はこのまま何もできないまま
思い描く未来にたどり着いたことなんてない
高望みしすぎなのだろうか
愛を囁くことはなく
恋を告げるわけじゃない
なら私たちの関係は?
ほかの誰とも違うあの人と
私はどうすればいいのか
いまだに悩み続けてる
携帯はメールを告げる音を鳴らす
心待ちにしていたあの頃とは
少し違う気持でメールを確認する
ひとつひとつの言葉に意味を感じてたあの頃とは違う
いつまでこの関係を続けられるのか不安
会おうと思えばいつでも会える
だけど会わないのを時間のせいにする
あの人だけを思いすぎたら行けないと
心の中でセーブがかかる
私がただ純粋なら
それでいいかもしれない
だけどあの人に私は相応しくない
汚れきったこの体をあの人に見せるのが怖い
いつ拒絶されるのか
だから私は期待しない
気づかれない程度だけ距離を置く
あの人が傷つかないように
傷つくなら私が傷つけばいい
汚れ役は私の役目だから
携帯の電源を落とす
だけど不安になってすぐにまた電源を入れる
馬鹿みたいだけど
繋がっていないと生きていけない
孤独の穴を埋めてくれるあの人を
私は離せないまま
もうしばらくは生きて見ようを
今度はダイヤルを押す